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心地よい静かな音色を奏でる楽器・ライアー
月に一度、病室から静かで心地よい音が聞こえてきます。その音色を奏でてくださるのは、ライアー奏者のいしいひろこさん。今年の8月からホスピスでボランティア演奏をしていただき、特別な癒しの空間を作ってくださっています。
「ライアー」という楽器は、正式にはソウル・サウンド・ライアーと呼ばれ、48本の弦と木で彫られ、調弦は432Hzにチューニングされています。ライアーは、その音色を聴くと、身体の中に抱えている思いや感情が、言葉や涙などに現れたりすることがあり、心と体を癒すための楽器と言われているそうです。ライアーの音は、スピーカーやマイクなどを通すと周波数が変わってしまうため、いしいさんは一人一人の病室を訪問し、ベッドサイドで静かな音を直接聴かせてくれます。
演奏を聴き終えた患者さんは「・・・やさしい音だね。静かでいい気持ちになるね。」と穏やかな表情で話していました。
いしいさんは「3カ月前に初めて患者さんの前で演奏をさせていただきました。その時の様子を俳句にしてプレゼントしてくれた方がいて、本当に感動しました。患者さんとの出会いもあり、自分にも心地のいい時間になっています。」と涙を浮かべ話してくれました。
『枕辺に ライアー奏でる人の手を 握ればやわく 温さ伝わる』
ライアーの音色と同じようにやさしい人柄を感じるいしいさんの演奏は、来月24日に行われる予定です。
(2019.11.29更新)